めちゃコミックにて独占先行配信中のHONGYURA先生原作・TeamMayday先生作画の『盲獣の終わらない夜』は、両親を救うために取り返しのつかない罪を犯してしまったローズが、贖罪のため被害者のエゼカイルに近付き愛と罪の狭間で揺れていく物語です。
戦争を勝利に導いた英雄将校・エゼカイルは視力を失い酒浸りの日々を送るように。

ももこ
エゼカイルを献身的に支えるローズの正体に驚愕です!!
『盲獣の終わらない夜』の登場人物
ローズ(リーザン)
両親を助けるため、エゼカイルの目に毒薬を浴びせ視力を奪った侍女。
偽名を使いエゼカイルに近付くと、贖罪すべく懸命に支えていく。
かねてから慕っていたエゼカイルに愛され幸せを感じつつも、彼の視力が戻る事を恐れている。
エゼカイル・バルデマエラ
名門・バルデマエラ家の次男。
「薔薇の戦争」を勝利に導き英雄と称えられていたが、実兄が仕掛けた罠に嵌り視力を奪われてしまう。
失明してからは自堕落な生活を送っていたが、ローズと出会い希望を取り戻す。
アナケウス・バルデマエラ
エゼカイルの兄で、バルデマエラ家の長男。
ローズを脅し毒殺を命じた黒幕。
全てに秀でたエゼカイルを妬み、後継者の座を奪われる事を恐れている。
ブリマン博士
エゼカイルの元を訪れた医学博士。
悪化の可能性を示唆しながらも、複数の解毒剤を投与する事でエゼカイルの身体から毒素を取り除こうとする。
モンカム
エゼカイルの忠実な部下。
今もエゼカイルの命令に従い、彼の目から光を奪った犯人を捜し続けている。
セルバ夫人
エゼカイルの元乳母。
ローズに出会うまでは、ただ一人エゼカイルに寄り添い支え続けていた。
献身的なローズに感動し専属侍女に任命したが、何故か彼女の髪色を“赤色”だと思い込んでいる。
メルロ
エゼカイルの屋敷に出入りする行商人。
果物好きなローズのためにエゼカイルが呼び寄せたが、その正体はバルデマエラ当主が遣わした監視役だった。
『盲獣の終わらない夜』1話~20話までのあらすじ
1話~5話のあらすじ
英雄将校の転落
バルデマエラ家の次男・エゼカイルは、「薔薇の戦争」を勝利に導き英雄と呼ばれていました。
しかし、優秀な弟を妬む兄・アナケウスの罠に嵌り視力を奪われてからは人生が一変。
別人のように変わり果てた彼は酒浸りとなり、薄暗い屋敷は“獣の館”と呼ばれていました。
獣の館の侍女となったローズは、自暴自棄に陥るエゼカイルを献身的に支えるように。
無償の愛を与え続けるローズの姿を見たエゼカイルは、次第に希望を取り戻していきます。
ローズの正体
しかし、実はローズはエゼカイルの視力を奪った張本人。
かつてアナケウスの元で働いていたローズの両親は、ある罪を犯し幽閉されてしまいます。
どうしても両親を救いたいローズはアナケウスに脅されエゼカイルの命を奪うよう命じられますが、どうしても実行する事はできませんでした。
命を奪う代わりに彼の目に毒薬を浴びせたローズは、エゼカイルの視力を奪う事に成功。
両親は解放されたものの、罪の意識に苛まれたローズはエゼカイルの側で支え続けようと考えて…。
6話~10話のあらすじ
贖罪の日々
献身的なローズのおかげで生きる希望を取り戻したエゼカイルは、やがて彼女に特別な感情を抱くように。
元乳母のセルバ夫人に気に入られ専属侍女に命じられたローズは、エゼカイルの目となり生きる事を誓います。
しかし、エゼカイルが自身を失明させた侍女を探していると知り、ローズはいつか来る別れに怯えていました。
自身の容貌を偽ると、犯人像からかけ離れた姿と思わせる事で罪を逃れようとするローズ。
それでも何人もの医者から“視力の回復は絶望的”だと言われ、荒れるエゼカイルの姿を見る度にローズは心を痛めます。
一筋の希望
酒と薬に溺れ幻覚に苦しむエゼカイルを案じ始めた頃、二人に運命の出会いが訪れます。
他の医者たちとは違い、ブリマン博士は奇跡を信じエゼカイルの治療を行うように。
最後の望みをかけ辛い治療を開始したエゼカイルですが、酒と薬を絶ったせいで酷い副作用に悩まされていました。
苦しみ続けるエゼカイルに心を痛めながらも、ローズは献身的に彼を支え続けて…。
11話~15話までのあらすじ
幸せと不安
副作用に苦しむエゼカイルと共に部屋に籠り、彼を支え続けたローズ。
完全にローズの虜となったエゼカイルは、まだ見ぬ彼女の顔を見たい一心で辛い副作用にも耐え続けます。
女学生時代から憧れていたエゼカイルと甘い口づけを交わしながら、ローズは想像とは違う心地よさと快楽に酔いしれるように。
それでもいつか彼の目に光が戻れば拒絶されてしまうと思うと、ローズの心が晴れる事はありませんでした。
忍び寄る影
副作用を克服したエゼカイルと一つになったローズは、彼の愛を一身に向け幸せに包まれながらも、未来を奪ってしまった罪悪感に押しつぶされそうになります。
二人が幸せな日々を過ごす中で、エゼカイルの忠臣・モンカムからの手紙が到着。
そこにはエゼカイルの視力を奪った侍女についての調査結果が記載されており、ローズはいつか全てを暴かれてしまうと不安に陥っていて…。
16話~20話までのあらすじ
対照的な二人
ローズを心から愛するエゼカイルは、いつか彼女と穏やかな家庭を持ちたいと願うように。
エゼカイルの目に光が戻る事を願いながらも、顔を見られてしまえば全てが終わると恐れるようになったローズは悪夢を見るようになります。
一方、視力が回復した時に備え、セルバ夫人に命じ“血のダイヤ”と呼ばれる赤いダイヤの購入を決めたエゼカイル。
血のダイヤには所有者を不幸にするという伝承がありましたが、エゼカイルはどうしてもローズの髪の色に合わせた赤いダイヤを欲していました。
行商人の正体
ローズは屋敷に出入りをする行商人のメルロに違和感を覚えます。
部屋に仕掛けられた罠に気付いたローズが問い詰めると、メルロの正体はバルデマエラ当主が遣わした監視役である事が発覚。
さらに、バルデマエラ当主が視力を失ったエゼカイルを切り捨てようと考えていると聞かされたローズは憤ります。
納得できないローズは視力が戻る可能性を示唆し、少しだけ待って欲しいと懇願。
もし視力が回復したら身を引くと約束する事で、エゼカイルの未来を潰さないよう尽力しようと考えていました。
メルロは彼女の意見を受け入れてくれましたが、同時にローズの正体について疑念を抱いていて…。
『盲獣の終わらない夜』を読んだ感想
被害者と加害者の許されざる恋
両親を救うためとはいえ、憧れの人を手に掛けたローズにモヤモヤ…。
有望な青年の未来を奪ったのに悪びれる事もなく、何ごともなかったかのように普段通りの生活を続けようとする両親にも腹が立ちました!
それでも贖罪のためとはいえ、失明した怒りから自暴自棄になったエゼカイルを公私ともに支えるなんて、生半可な覚悟ではできませんよね。
ただただ被害者のエゼカイルが気の毒でなりませんが、辛い選択を強いられたローズにも幸せになって欲しいと願わずにはいられませんでした。
二人の未来
読者としてはエゼカイルの目に光が戻る事を望みますが、そうなればローズは彼の側にいられません。
エゼカイルは失明する寸前に見た犯人の顔をしっかりと記憶しており、もし愛するローズが視力を奪った張本人だと知ればどんな反応をするのか気になります。
憎き犯人とアナケウスを制したい一心で治療に励んでいるのに、視力が戻っても絶望しかないなんて辛すぎますね…。
今はまだ治療途中で光が戻るかも分かりませんが、真実が明かされてもローズを心から愛するエゼカイルは全てを許し受け入れるのではないでしょうか。
どんな結末になったとしても、二人が幸せになる未来を望みたいです!
まとめ
両親を救うため、英雄エゼカイルの未来を奪う罪を犯したローズ。
贖罪のためにエゼカイルに近付いたローズは、彼の目となり生きる事を誓います。

ももこ
エゼカイルの目に光が戻った時、ローズはどんな選択を選ぶのでしょうか。